あなたの親は、「立ち上がるのがつらい」「座っていると腰が痛い」と訴えていませんか?
それは、老化のはじまりのサインかもしれません。
実は、毎日何気なく使っている「椅子」が、親の健康寿命を左右するカギになることをご存じでしょうか?
本記事では、「理学療法士の視点」で厳選した“老化予防に役立つ椅子をわかりやすく紹介します。
転倒予防、自立支援、介護の負担軽減…。
選んだ椅子次第であなたとあなたの親の未来を変えられる可能性があります。
立ち上がりがしやすくて次の行動につながりやすい椅子を使って、あなたとあなたの親の未来を変えていきましょう。
老化の始まりのサインとは?老化の始まりの注目ポイントは?
一人暮らしの親をたまに訪問した時に行動に何か違和感を感じることがありませんか?老化の始まりのサインが出ているかもしれません。
- 立ち上がりに時間がかかる
- 姿勢が悪くなった
- 動きたがらない
この動作が見られるようになってきたら要注意です。
〇立ち上がりに時間がかかるようになってきた
加齢により、太ももやお尻の筋肉(大腿四頭筋、大殿筋など)が低下してくると椅子から立ち地上がりにくくなってきます。立ち上がることができても、歩き出しでふらつくようになります。また、何かにつかまらないと安定して立ち上がれなくなります。
〇背中が丸まり、姿勢が悪くなる
体幹の筋肉が弱くなると、座っている姿勢も崩れてきます。体を支えられなくなって背中が丸くなります。
〇体を動かす機会が減った
「体が痛い、動く気にならない」など、体や気持ちが原因で活動量が減ることがあります。精神的な活動低下は行動を制限し、筋力や体力の低下につながります。
理学療法士が解説!椅子で老化が予防できる理由とは?
理学療法士として勤務していると、「座っている時間」=「老化の進行度合い」と直結していると感じる場面に出会います。
体力や筋力の低下により「座る時間」が増えていきます。椅子によっては、クッション性が高すぎたり、座面が低すぎるなどの椅子は体の機能をどんどん低下させていく可能性があります。そして、けがを予防することが老化予防のカギになります。
老化が防げるメカニズムとは?
〇立つ、座ることを繰り返すことで、全身の筋力を維持できる
椅子から立ち上がる動作は、下半身(大腿四頭筋・殿筋)や体幹の筋肉を総合的に使います。
この動作をスムーズに行える椅子であれば、無理なく“筋トレ”のような効果を毎日得られます。
安全な立ち座りが転倒予防につながる
安全な立ち座りには、安定した椅子が必要です。高齢者の転倒事故が多い場面は、座ろうとしたと時と立ち上がって歩き出した時と感じています。なので、立ち座りの時の転倒事故を減らすことがとても重要です。
そのためには、ひじ掛けがついた椅子を選んでください。ひじ掛けが立ち上がる時、座るときの手をつく位置になります。リハビリ時には立ち座りの時に、勢いよく座り込まないように、一度ひじ掛けに手をついてゆっくり座るように練習しています。
この動作が身につくことで、坐りそこねによる椅子からの転落や、勢いよく座って腰を痛めたり、腰椎圧迫骨折を予防することができます。
椅子は車輪付き、座面回転式はやめる
立ち座りの時はひじ掛けを支えにします。その時に椅子や座面が安定していないと転倒・転落につながります。防げる事故を防ぐために、普段使いの椅子は車輪なし、座面回転なしを選んでください。
高齢者が椅子に感じやすい5つの不満
高齢者が椅子に感じやすい不満は、加齢に伴う身体機能の変化に起因することが多いです。
- 立ち上がりがつらい
- 座っていると腰やお尻が痛くなる
- ひじかけが使いにくい
- デザインや素材が使いにくい
- 座るときに不安定
立ち上がりがつらい
座面が低すぎたり、座面が柔らかすぎるとふともも(大腿四頭筋)やお尻(大殿筋)の筋力が弱くなりやすい高齢者にとって立ち上がりがしにくくなります。
安全のために立ち上がる時にひじ掛けなどに手をついて支えることが必要です。
座っていると腰やお尻が痛くなる
座面が固い椅子に長時間座っていると、腰や座骨部に痛みが出やすくなります。原因は、クッション性の不足や体圧分散が不十分な可能性があります。
座っている姿勢が関節の痛みを引き起こすことがあるので、姿勢を良くするために足元に10~15cm程度の足のせ台を置いて、姿勢を整えることでいろい痛みを出にくくすることができます。
ひじ掛けは立ち座りの時の支えになる
高齢者用の椅子はひじ掛けがしっかりしたものを選んでください。椅子自体を安定させるために車輪や回転がしないほうが安全です。
【後悔しないために】椅子選びで見るべき5つのポイント
高齢者の椅子選びで見るべきポイント
- 足がしっかりつく「ちょうどいい高さ」
- 座り心地と立ちやすさを両立する「座面の硬さ」
- ひじ掛けがつかみやすい椅子
- 転倒を防ぐ安定性
- 清潔を保ちやすい素材、お手入れのしやすさ
理学療法士が本気で選んだ高齢者向けのおすすめ椅子 どんな人に向いている椅子か?
理学療法士の視点で「立ちすわりが楽にできる」、「老化予防に効果的」と評価できる椅子を紹介します。
介護の現場や自宅で実際に使われている製品を選びました。
「Care-AC-111 」が向いている人
- 立ち上がりが不安定な人。または、両腕や足の筋力が低下している人
- 痩せ気味の人
- 食事の時に食べこぼしや姿勢が崩れやすい人
- 部屋のインテリアを気にする人
「Care-AC-111 」を使うメリット
- つかみやすい安定した三角グリップがひじ掛けについているので立ち座りがしやすい
- 座面が多層構造なので痩せた人でもお尻や座骨が痛くなりにくい
- 木製の多層構造で丈夫なので長い年月を使うことができる
- 表面生地が汚れやアルコール、次亜塩素酸に強いので掃除や消毒が簡単にできる
- 二種類の木の色、四種類のシートの色の合計8パターンから選べるので、部屋の雰囲気に合わせやすい
「Care-AC-111 」を使うデメリット
- 23000円~32000円くらいなのでやや高い。
- 座面が広いため、小柄な人は背部にクッションで調節する必要があるかも
まとめ:椅子を変えるだけで親の生活も気持ちも変わる!
年齢とともに立ち上がりや座るという動作が少しずつ難しくなっていきます。しかし、そんな毎日を変える大きなきっかけになるのが「椅子の見直し」です。
Care-AC-111 を使うことで期待できること
- 握りやすい手すりで立ち上がりがスムーズ
- 安定感のある座面で安心して座れる
- 食事中も疲れにくく、安定して食べられる
- 座っている時間が増えるので、運動機能の低下が予防できる
つまり、「座る」ことの不安を取り除くだけで、親の暮らしに自信と安心が戻るのです。
そして何より、こうした変化は親御さんだけでなく、見守るあなたの安心にもつながります。

「まだ買い替えは早いかな…」と思っている今こそ、「転ばぬ先の椅子」です。
毎日使う椅子だからこそ、ちゃんと「理由のある椅子」を選んであげたい。
介護用いす「Care-AC-111」で親の毎日の生活をもっと快適に、安全にしてあげましょう。